死の犬、その薬

忘れないで

最近読んだ本

ネタバレあり

 

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫)
 

淫夢、自慰、射精のいつもの村上春樹ワールド。

文体はすごくわかりやすくて、とにかく読みやすい。かつ、お洒落な描写も多くて北欧テイストに浸れる。

謎が投げっぱなしなので推理小説ではない。

娯楽小説として移動時間に読むのに向いてる。

 

ブルース (角川文庫)

ブルース (角川文庫)

 

横浜、ギター、ヤクザ。

3/4 くらい特攻の拓。無いのはバイクくらい。

ハードボイルドでイリーガルな世界観だが、横浜の地名がよく出てくるので現実味があるような気がする。

最後がハッピーエンドなのが気に食わない。

せめて三人のうち二人くらいは死ぬべきだった。

 

望郷 (文春文庫)

望郷 (文春文庫)

 

瀬戸内の架空の島を舞台にした短編小説。

ドラマになっていた気がする。

「みかんの花」「光の航路」はびっくりするほど面白かった。こりゃミステリーだわ。

渚かなえの空気感っていいよね。

 

十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)

十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)

 

王道ミステリー。

そりゃこの小説の以前と以後で推理小説の毛色が変わるわ…

殺人の理由がうんこだったのでそこは拍子抜け。トリックも気合いと運ゲー過ぎるので破綻気味。

孤島の館系の雰囲気は存分に味わえる。

 

おしまいのデート (集英社文庫)

おしまいのデート (集英社文庫)

 

この夏の清涼剤。

国語の教科書に載せたいような短編が続く。

殺人ばっかで疲れてたので読んでみた。

じいさんと孫の女の子の話と大学生とOL と犬の話が良い。

 

噂 (新潮文庫)

噂 (新潮文庫)

 

IWGP とデュラララを渋谷にした感じ。

あとはDTB とか?都会系推理小説

やべぇ殺人犯を追う中年刑事が主人公だが、なんか生き生きとして読むのが楽しくなる。

事件発生から解決までの流れは娯楽っぽくてドキドキしながら読み進められるが、「衝撃のラスト一行」が死ぬほど蛇足なので期待しないほうがいい。

 

桜のような僕の恋人 (集英社文庫)

桜のような僕の恋人 (集英社文庫)

 

現代版セカチュー

くそ小説。恋人が死なないと有り難みがわからないサイコパスのための小説。

登場人物全員アホだし、まともなやつはいないし、行動理由も不明。

口語体中心なので頭の悪い陰キャ中高生にはちょうどいいかも。

 

イノセント・デイズ (新潮文庫)

イノセント・デイズ (新潮文庫)

 

死刑囚だし、最初は関係者の話になるところが刃牙っぽいが、その実かなり面白かった。

女性死刑囚の半生を基になぜ死刑になるのかが解き明かされていくまでの流れは死刑囚のウィキペディアみてるみたいでドキドキする。

そこからまでの最後の流れまでは息を呑むくらい早いようで濃密だった。

結末の救いのなさも後味悪くて最高。